虫歯治療

そもそも虫歯は
なぜ起こる?

虫歯のメカニズムとその原因

古今東西多くの人を悩ませてきた虫歯の原因・メカニズムを探るキーワードとして、「歯垢(プラーク)」があります。

歯磨きをしていなかったり、歯磨きが不十分であったりすると、歯には食べ物のカスが残ります。そしてこのカスを餌場とする細菌(ミュータンス菌がその代表例です)が繁殖していった結果として、粘性のある白いねばねばが生まれます。

この白いねばねばこそが、「歯垢(プラーク)」と呼ばれるものです。

そもそも虫歯はなぜ起こる?

なんと、たった1ミリグラムの歯垢(プラーク)の中には、実に1億個もの細菌が存在しているのです。

この「1ミリグラムの歯垢(プラーク)の中に存在する1億個もの細菌」はやがて、歯を溶かす働きのある酸を生み出します。この酸が歯を侵食していき、歯の表面のエナメル質を溶かしていってしまいます。そしてさらに虫歯の段階が進むと、象牙質や神経まで侵されるようになり、ひどい痛みをもたらします。

今の日本では、虫歯を原因として命を落とす人はほとんどいません。しかし虫歯のメカニズムが解明されていなかった時代や、虫歯の治療方法が確立していなかった時代は、この虫歯によって命を失う人も多くいました。

虫歯の進行状況とその症状

上記でも少し触れましたが、ここからはより細かく「虫歯の進行状況と、それによってもたらされる症状」について解説していきます。

虫歯の進行状況は5段階に分けられていて、「C〇」という表現で表されます。1つずつ見ていきましょう。

C0

歯の表面にあるエナメル質が少しだけ溶けた状態をいいます。虫歯のなかでもっとも軽度な状態であり、穴も黒ずみもみられません。

かつては「虫歯は自然治癒しない」とされていましたが、現在は研究が進みこのごく初期の状態ならば適切な歯磨きを行うことで「治す」ことができることがわかっています。

ただこの状態の場合は自覚症状がないため、予防歯科(後述します)を受ける習慣がある人でなければ気づくのは困難です。

C0

C1

C0から少し進んだ状態です。エナメル層への菌類の進行が進んだ状態であり、黒ずみがみられます。

この状態では、まだほとんど痛みは感じられません。冷たいものを食べたときに歯にしみるような感覚はあります。

C0のときとは異なり、C1の状態に至ると歯磨きだけでは治りません。ただC1の場合はまだ軽度ですから、虫歯になった部分を削って詰め物をすれば治ります。

C1

C2

人体でもっとも硬いとされているエナメル質が細菌によって浸食され、その下の象牙質にまで及んだ状態をC2といいます。

冷たいものや甘いものを食べると歯がしみる状態になりますし、痛みも出てきます。このため、C2の段階になるとほとんどの人が「虫歯だ」と気づくことでしょう。

C2の場合も、C1と同じように、歯を削って詰め物をするという方法が取られます。

C2

C3

エナメル質と象牙質を侵した細菌が神経にまで達した状態になると、C3であると判断されます。たとえ何も食べていなくても慢性的に痛みが出るようになるうえ、その痛みは極めて強いといえます。

この段階になると、「歯を削って、詰め物をして治す」という方法が取りにくくなります。一度神経を取り除き、消毒を行い、薬を詰めたのちにクラウンというかぶせものをして対応するやり方が取られます。

なおこのC3の段階に至った場合、治療期間も非常に長くなります。最低でも治療には1か月程度がかかることを覚悟しなければなりません。

C3

C4

最重度の虫歯の状態を、「C4」といいます。この段階までいくと、歯のほとんどが溶けて消えてしまいます。

意外に思われるかもしれませんが、このC4の段階まで進んだ場合、痛みはなくなります。痛みを感じる神経が死んでしまっているからです。しかし「痛みがないから大丈夫だろう」と放置しておくと、歯から生じた膿がどんどん口の中に広がっていき、口全体を危険な状態にしてしまいます。

またこの状態になると、歯を残すことはできません。歯を抜かざるを得なくなり、永久に「自分の歯」を失ってしまうことになります。

C4

なお、虫歯治療は一度終わらせたとしても安心はできません。

詰め物やクラウンと歯のつなぎ目に細菌が溜まって新しい虫歯が生じる可能性はありますし、歯磨きの習慣を見直さなければ新しい虫歯ができる確率が高いといえます。

虫歯対策、
どんなことが有効?

最後に、「それでは、このような虫歯に対抗していくためにはどのような方法があるのか」について解説していきます。

1.まずはホームケア

「歯磨き」は虫歯を予防するためのもっとも基本的な行動です。1日に2回以上歯を磨く人の割合は1969年には17パーセント程度でしたが、2016年には77パーセントに達しています。

これは非常に望ましいことなのですが、「正しい歯磨き」ができていない人もいるのではないでしょうか。

歯ブラシは、歯と歯茎の境目にあてるようにしてください。細かく、軽い力で磨くようにして、1か所を20回以上磨くようにしてください。また、歯と歯の間に食べカスが詰まった状態にならないように汚れをかきだすのも大切です。

なお現在は、歯を強くする成分であるフッ素を配合した歯磨き粉も多くリリースされています。ぜひこれも合わせて使ってください。

1.まずはホームケア

2.予防歯科を受けよう!

歯科医院は、虫歯になった人だけが通う場所ではありません。「虫歯になることを予防したい人」が通う場所でもあります。

予防歯科では、その人の現在の歯の状態をチェックしたり、正しい歯磨きの方法を伝えたり、歯石(歯垢がカルシウムなどと結合して、石灰化したもの。歯磨きでは取れない)を取り除いたりします。

これによってC0の段階の虫歯も見つけられやすくなりますし、正しい歯磨き方法を覚えたり、歯周病のリスクを軽減したりすることができるようになります。

2.予防歯科を受けよう!

3.自分に合った治療方法を見つけよう

「虫歯の治療は痛いもの」と思っている人も多いかもしれません。もちろん痛みを伴う治療もありますが、現在では注射を使わない麻酔を利用したり、痛みを減らす治療を施してから虫歯本体の治療にかかったりといったやり方もとれるようになっています。

自分に合った治療方法を提案してくれる歯科医院を選べば、治療もストレスなく行っていけることでしょう。

3.自分に合った治療方法を見つけよう

ふたば歯科クリニックは、
予防歯科や痛みの少ない治療を行っています

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